病気の知らせ
平凡な生活の中で、1ミリも予想しない事が突然おきました。
よく晴れた日、息子が出ている中体連サッカーの試合中、携帯電話がなり、着信を見てみると市外局番048からの見知らぬ番号から、埼玉かな。。
単身赴任の主人が居る埼玉からだなと、
仕事関係かなと思いながら
息子を応援しているグランドを少し離れ、電話に出ました。
「もしもし」
電話の声は、主人でした。
「今、先生に変わるね、、。」と。
ん?先生って?
「奥様ですか?私、主治医のものです。昨夜、救急外来で、ご主人が運ばれできたのですが、、、」
と、
内容は、
ステージ4の肝臓癌で、今すぐ抗がん剤を入れるためのバイパス手術をしなければいけなく、承諾して欲しいという事。
親族の承諾が必要との事で確認の電話が入ったのでした。
私はなんの選択肢もないまま
「はい。分かりました。」と言う事しかできませんでした。
サッカー試合中だった息子には理由を言わぬまま、
「埼玉にいくよ」と言い。むかいました。
よく、ドラマであるような話ですよね。
先ほどの先生との話を思い出しても実感がわかず、何が起きたのか。今どんな状況なのか?
癌?え?どういう事?
色々な事が一気に頭で考えて何がなんだから整理がつかない状況です。
周りにいた父兄の方たちに、急用が出来て、先に帰る事は告げ、多少の会話はしたのですが、何を話したのか覚えていません。
動揺していたのか、混乱していたのか、
今思えば急な一報で我を忘れてしまってたんだと。
友人にすぐ連絡を取ったのを覚えています。
1人では無理だと判断したんだと思います。
主人のいる埼玉まで一緒に同乗してもらいました。
車中では、え?なに?病気だったの?私に何も言わなかったの?なんで?手術?さっき電話してきたよね?入院?
救急車?何?いつ?
どうしよう。
どうしよう。
ハンドルを握る手にもじんわり汗をかきながら。
主人の事もともかく、おいて行く息子達のこと。東京に居る娘のこと。いろんなことが頭をよぎるのですが、何を考えていいのか分からない状態でした。
ただ、ただ、家族の顔が頭の中に出てくるばかりで今どういう状況なのかを把握できていなかったです。
とりあえず落ちついてと言い聞かせながら、
運転して、私が今事故なんか起こしたら大変だと、おもいながらも走らせていたと思います。
ショックなのか、なんなのか涙も出ず、心ここにあらずの状態のまま、夢中で病院に向かって運転して居たんだと思います。
車中では友人が混乱している私に話しかけてくれてたと思うんですが全く耳に入ってきません。
片道3時間はあっという間でした。
ほんの数分だったんじゃないかと言うぐらいの感覚です。
こんな時、人は何も出来なくなるんです。
それだけ急に事が起こるんです。
頭が真っ白になった時、人は行動が先になるんだってことも。
この日から、私達家族の生活が、一変しました。忘れられない、長い1日です。
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