ep:2何もわからずに入院生活へと。

ep:2何もわからずに入院生活へと。

一時的入院

 突然の病気の知らせから、何もわからずに入院生活へと。

あの日、福島から埼玉へ向かった私は、病院に着いてすぐ案内された部屋へ向かいました。

付添って頂いた友人は、病院の入口で状況を感じ取ってくれて、そのまま福島へとんぼ返りをしてくれました。

病室へ入った私がまず思ったこと
ベッドに寝ている、腕には点滴、病人の様になんでベッドに寝ているんだろう。

主人のこんな姿をみるのは初めてだったんです。

『おっ、来たか。』と私に気づくと、枕元に手を延ばし、すぐナースコールを押して、主治医の先生を呼びました。

『大丈夫??、、じゃないか、、、』
私も言葉を切り出したものの。こんなこと初めてだし、大丈夫な訳ないのに。
言葉が続きません。
なんで?どういうこと?なにがあったの?いつ?
聞きたい事は沢山あるのに。

聞こうと思った時、
『コンコン』とドアがノックされ
主治医の先生が病室へいらっしやいました。
『奥様に症状の説明をしたいので、別室にいらしてください。』
と、言い始めた先生に
『先生、説明なら、ここで。この人1人じゃ話聞けないと思うので。』
そして、先生の言葉を待たず、
『私に隠し事はしないで下さい。』と、続けたのです。
強いなぁ。この人。そう思いました。
まだ主人と会って数分しか経ってないんです。

主治医の先生は病室で
レントゲン写真をみせたり、イラストでの説明をしてくれて20分〜30分ぐらいだったと思います。

病名は、[肝臓癌]ステージ4と知らされました。
肝臓って、痛くないんですね。痛くなったら、遅いんです。
肝臓は[沈黙の臓器]と言われているほど、初期には炎症やがんがあっても自覚症状がほとんどでないんです。

どーしよう。私。
どーしよう。私。
どーしよう。私。
この時は、それだけ。
誰にも頼れない。頼るって誰に?何を?
誰に聞いて、誰に相談すればいいのかも冷静に考えられないです。
こうゆう時って、どーすればいいのか。

まさに、目の前が、真っ暗でした。

1か月、病院に付き添いました。
1日も帰らず。
付き添い用のサイドベッドに、1か月間。
病院からは、
付き添いは特にいらないので、帰られても大丈夫ですよといってましたが、帰りませんでした。
帰りたくなかったのもあります。

毎日、毎晩、痛みは続き、痛み止めの点滴を入れられるのは4時間おきです。
主人は
『まだ?何時間たった?あと何分?』と4時間経つ前に何度も聞いてきます。
次の点滴まで待てないほどの痛みだった様です。

『もう少し待ってー。』
『もう少しだからね。』
そう言いながら、昼夜背中を摩りました。

 自宅に残してきた、息子達は母に頼みました。
ですがやはり高齢のため疲れるようで。
電話をすると色々愚痴もでました。

東京にいた娘が、会社を辞めて、
私の代わりに実家にもどり、弟たちの面倒を見てくれたのです。
やり慣れない家事で、三週間経つころでしょうか、

『いつまで続くの?』
と泣きながら電話をしてきたのを鮮明に覚えてます。

ショックだと思い、病気の全貌も言えず、不安な子供たちの気持ちを感じながら、病室を離れる度に涙がでて、、。
主人に、悟られないよう、必死でした。

家族1人が病気になるって、全部が狂ってしまうんですね。

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